Ta2.5W箔の特性

Firmetal, 2025-7-31 09:22:00 PM

Ta2.5W箔は、タンタル(Ta)をベースとし、2.5%のタングステン(W)を添加した高性能合金材料です。この合金は、固溶強化機構により安定した単相体心立方(BCC)構造を形成し、タングステン原子がタンタル格子中に均一に分布することで、材料の高温強度と耐クリープ性を大幅に向上させます。その組成設計は、タンタル本来の利点を維持しながら、微量タングステンドーピングにより最適な性能バランスを実現しています。理論密度は16.65 g/cm3に達し、純タンタル(16.69 g/cm3)に迫り、タングステンの高密度特性を実証しています。融点は3050±50℃と高く、純タンタル(3017℃)より約3%高くなっています。熱伝導率は約54W/(m·K)、線膨張係数は6.5×10-6/K(20~1000℃)です。高温環境下でも優れた寸法安定性を維持します。

常温では、濃塩酸(濃度≤37%)、硫酸(≤98%)、硝酸(≤65%)、王水に対して優れた耐食性を示し、腐食速度は0.01mm /年未満です。 200℃以下のリン酸環境では安定ですが、高温の溶融アルカリ溶液では表面酸化を引き起こす可能性があります。

耐高温酸化性:500℃以下で緻密なTa2O5酸化膜が形成され、酸素の拡散を効果的に遮断します。600℃を超えると酸化速度が加速するため、保護性能を高めるために表面窒化処理が必要となります。強度と塑性のバランス:焼鈍状態での引張強度は450~550MPaに達し、伸びは約25~35%です。冷間圧延強度は800MPa以上に向上し、塑性変形能力は10%以上を維持しており、純タンタル材を凌駕しています。

高温機械的特性:1000℃における引張強度は280~320MPaを維持しており、純タンタル(約200MPa)を大幅に上回っています。耐クリープ温度閾値は1300℃まで引き上げられており、純タンタルより150~200℃高くなっています。

タグ: タンタル(Ta)

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